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美しいフォルムのエナメル ダイヤモンドリング

ごきげいかがお過ごしでいらっしゃいますか。
銀座店 中川です。
本日はエナメルを施したダイヤモンドリングをご紹介いたします。
美しいフォルムのエナメル ダイヤモンドリング_a0264182_20010521.jpg
R-672
G.エナメル ダイヤモンドリング
イギリス19世紀中期
\540.000+税

場面中央にオールドマインカットダイヤモンドを一石。
その周囲を黒いエナメルで囲い、
さらに黒エナメルの周囲を四角いフォルムのダイヤモンドで取巻いたデザイン。
19世紀中期の細工では、かなり新しい
試みではないかと思われます。
その理由の一つは、
カリブレカットのような石留めの登場以前、石で線を描くことが、まだ難しかった時代に、
ダイヤモンドで場面を囲う線を描こうと試みた点。

四角い石を使い、シルバーの枠に隙間を少なく、
できる限り枠を小さく作ることで
まるで、ダイヤモンドで描いた線に見えるよう、
工夫しているように見えます。
隙間の無い枠で円を描いているので、
よく見ますと一つ一つの枠のフォルムは、
中心に向かって放射状をしています。
しかも、場面は指なりに孤を描いているのですから、
時間と技術をかけた作品であることが、容易に想像できます。
美しいフォルムのエナメル ダイヤモンドリング_a0264182_20012949.jpg
また、モーニングジュエリーに代表される黒エナメルを
中央のダイヤモンドがより大きく美しく見えるように
視覚的な作用として利用しているように感じられ、その点も
新しさを感じます。
(黒は収縮、白は膨張して見えるという視覚的な作用)

19世紀中期に、このリングは
斬新な印象で、人目を奪ったことでしょう。
どんな人物が身に着けたのか、
時代の先をゆくような女性ならば、
ヴィクトリア朝では、容易な生き方では無かったでしょう。
芯のある女性だったのかも、しれません。
ひとつのリングから、想像がふくらむのも愉しいところです。
来歴のはっきりしたミュージアムピースなどは除き、
このような日常のアンティークジュエリーは、私小説のようなもの。
物語を楽しむのは、
少しの知識と観察力、そして
大きな想像力ではないでしょうか。
イマジネーションの彩りが、
アンティークジュエリーを身に着ける歓びの
一つであってほしいと願います。
美しいフォルムのエナメル ダイヤモンドリング_a0264182_20015745.jpg
こちらのお品物は銀座店にございます。
どうぞ、遊びにいらして下さい。

アンティークジュエリー GoodWill
バーニーズニューヨーク銀座店
1F アンティークコーナー
TEL:03-3289-9000

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by goodwill-1 | 2018-05-09 11:30 | 銀座店

アンティークジュエリーショップ『Good Will』ショップスタッフブログ。


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